【心に太陽を持て 山本有三】は『君たちはどう生きるか』より分かりやすく読みやすく力強く生きる事を教えてくれる名著

 

読書感想 第64冊

心に太陽を持て

 

 

山本有三

 

新潮社

 

 

 

 

 2018年のベストセラー

君たちはどう生きるか』は

全16冊からなる

「日本少国民文庫」の最後に配本されました。

1937年7月の事です。

 

 

その「日本少国民文庫」の第1回配本が

山本有三の『心に太陽を持て』です。

1935年10月に発刊されました。

 

 

 

 

 

 

当時の大日本帝国は

世界のファシズムの波にもまれます。

 

 

 

1939年第二次世界大戦勃発

1940年日独伊三国同盟

1941年真珠湾攻撃

から大東亜戦争へと向かっていきます。

 

 

 

将来への不安から

暗い社会の中で

子どものために書かれました。

 

 

 

山本たちは、

子どものために良い本が少なかったことから、

これからの子どもが楽しく読んで、

心の糧とすることのできるような良心的な児童図書があるべきだと

考えたそうです。 

 

 

 

山本有三??

 

1887-1974

小説家です。

代表作に『路傍の石』『真実一路』があります。

「日本少国民文庫」の編纂をしました。

 

 

 

目次からは?

 

・心に太陽を持て

タイトルと同名の『心に太陽を持て』は

西ドイツの詩人ツェーザル・フライシュレンの詩です。

 

戦後になって10数話が追加されて、

新潮版では長短21編からなります。

・くちびるに歌を持て

・パナマ運河物語

・ワインスベルクの女たち

・海底電線と借金

・スコットの南極探検

・キティの一生

・一日本人

・バイソンの道

・動物ずきのトマス

・傷病兵の手がみ

・フリードリヒ大王と風車小屋

・ミレーの発奮

・油断

・ライオンと子犬

・どうせ、おんなじ

・製本屋の小僧さん

・ナポレオンと新兵

・エリザベスの疑問

・見せもののトラ

・リンゴのなみ木

・ミヤケ島の少年

 

 

 

ここがみどころ!

 

パナマ運河物語」は、

昭和10年ころ書かれ、昭和30年ころ書き直されたとあります。

 

大西洋と太平洋をつなぐパナマ運河。

 

ゴーサルズという陸軍工兵大佐と

軍医ゴーガスが

困難を乗り越えパナマ運河を完成させるまでの話です。

 

 

 

海底電線と借金」は、

 アメリカの実業家サイラス・フィールドが

大西洋のイギリスからアメリカまで海底電線を敷く話です。

 

4度の失敗、2回の破産を乗り越え、

10年の苦心、不断の努力で完成させます。

 

 

 

リンゴのなみ木」は、

戦後に書かれた新しい文章です。

 

K七が長野の飯田に行った時、

国道の街路樹がリンゴの木で

ビックリしたことを思い出しました。

 

飯田は昭和21年、22年に大火に襲われたため、

道路を防火道路として広くしました。

 

そのため殺風景になってしまった。

 

そこでリンゴの木を植ることになった、

という話です。

 

 

 

ミヤケ島の少年」も、

戦後に書かれたものです。

 

昭和26年5月、

ミヤケ島のオヤマ火山が噴火の予兆を見せます。

 

東京から調査のため科学者が派遣されます。

 

調べてみる噴火の材料が薄いが決め手がない。

 

そんな時に島の浅沼少年が噴気温を調べていたので

その裏付けができ、

人々の不安と混乱を取り除くことができた

という話です。

 

浅沼少年、浅沼俊夫はのちに国立科学博物館で働き、

地球物理学者になります。

 

 

 

まとめ

 

子どもに、積極的に人生を切り拓く

力強く生きることを伝えています。

 

K七は『君たちはどう生きるか』よりも

心に太陽を持て』の方に強い刺激を受けました。

 

一度は読んでみてください。

 

 

心に太陽を持て (新潮文庫) 

 

 

のブログは「はてなブログ」で運営しています。

はてなブログの方は、読者登録お願いします(^-^) 

 

 

 

 

カワサキ・キッド 東山紀之【読書 第29冊】 - K七のまずは30記事を目指します!

www.knana.tokyo

 

 

【やっぱりおおかみ 佐々木マキ】読書 第24冊 - K七のまずは30記事を目指します!

www.knana.tokyo

 

 

 

ここまでご覧いただきありがとうございます。

はてなブックマークをぽちぽちしてもらえると嬉しいです!