読書感想 第62冊
非常識のすすめ
里崎智也
角川書店
千葉テレビやBS12の中継を観ていると
千葉ロッテ戦の里崎解説が見られますね。
シーズンオフメインですが
BS1の『球辞苑』で里崎登場回は
最高に面白いですよ。
今日はそんな里崎本です。
里崎智也??
元千葉ロッテのキャッチャーです。
徳島の出身、鳴門工高、帝京大学から98年ドラフトで入団しました。
2006WBCでは世界一の時のメンバーです。
フリーの解説者、評論家。
テレビ、ラジオの解説者はだいたい各局と契約するので、
フリーでは一番人気のある解説者なのではないでしょうか。
すごい実力です。
継投論 権藤博 二宮清純【読書 第18冊】 - K七のまずは30記事を目指します!
内容としては?
・非常識という常識
・夢を超えた野球人生
・異端のキャッチャー論
・ボビーバレンタインから学んだこと
・勝負バッティング
・勝者の定義
・サトザキイズム
・プロ野球改革私案
という目次です。
イメージできますか。
「人気のセ、実力のパ」の真相
セパの野球はどう違うのか、
パが実力上位なのは分かりますが、
面白い問題です。
明らかにセパの審判ではストライクゾーンが違うそうです。
パの審判はルールにのっとり正確にストライクゾーンをジャッジする。
せの審判は、高低、内外、共に少し甘くとる。
パはストライクゾーンが狭いので、
どうしてもストライクゾーンの中で球威で押せるストレート、
キレで勝負できる変化球が求められ、
結果的にピッチャーの質がアップする。
さらにDH制度によって野球が変わります。
キャッチャー、ピッチャーと2人のアウトを計算できるのがセ。
セは緻密な技勝負になる。
パは「負けているのに完投」も珍しくない。
どこかで打線が奮起して逆転すれば勝ち投手になるわけで、
勝ちがつくことはピッチャーにとってこれ以上ない自信につながる。
選手が育ちやすい土壌だとも言えるそうです。
里崎は、
パリーグは真っ向勝負、だから選手が成長する。
セリーグは小手先でかわしていくようなテクニックが通用する。
と言いたいのでしょうね。
80%理論
若い時は常に120%と考えてプレイをしていたが、
監督の立場からすれば、
今日は100%、明日は60%とムラが激しい選手が、
最も使いづらい。
逆に監督が安心感を得るのは、
常に80%をキープできている選手だ。
80%ができていれば、
知らぬまに周囲の環境などに左右されて100%まで行く。
逆に自分からスタートを80%に抑えているから、
70%、60%には下がりにくい。
そうすればコンスタントに結果を残せるようになるそうです。
審判を味方につける
ストライク、ボールの判定に関して文句を言ったことは1度もない。
いつもさりげなく、例えば「低かったですか?」と極めて穏便に聞くだけだ。
それでもごくたまに納得のいかないジャッジが下されたときは、
抗議するのではなく
「 もし時間があるなら、終わってからビデオを見てくれませんか。
僕も見ますので」と声をかけておく。
そして翌日にグラウンドで顔をあわすと、
「僕も見ましたが、ボールでしたね。僕が間違っていましたね」
と、正直な感想を交換する。
審判は敵ではなく共存共栄していかねばならない仲間なのだそうです。
「責任をとる」ことの意味
指示通りにやって失敗したときに、
「責任をとる」と言った人は、
どう補填してくれるのだろう。
フロントが戦力外を通告しようと考えたときに、
それを止める術はあるのだろうか。
「俺のリードを信じて投げてこい!
余計なことを考えるな」とか
「考えるのは俺の仕事。
失敗したら俺のせいにしとけ!」
という表現をしていたそうです。
まとめ
里崎節が炸裂していますが、
いろいろと野球以外にも勉強になるのでおすすめします。
里崎のクレバーな面が前面に出ています。
意外にもプロになってすぐの苦労話もあるので
ぜひ読んでもらいたい本です。
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