【天災から日本史を読みなおす 磯田道史】読書感想 第42冊

天災から日本史を読みなおす

 

先人に学ぶ防災

 

磯田道史

 

中央公論新社

 

 

 

テレビの露出が高くなっている磯田道史の本を読んでみました。

怖い本ですけど、勉強になります。

ぜひ読んでもらいたいです。

 

 

 

 

 

磯田道史??

 

歴史学者、歴史の先生ですね。

映画にもなった「武士の家計簿」を書いています。

 

 

 

秀吉の人生は地震で変わった

 

この本では

1586天正地震

1596伏見地震

では戦国時代末期の歴史が変わったことを書いています。

歴史の教科書ではほとんど触れていない事実です。

 

 

 

南海トラフに対する備え

 

1707宝永地震と宝永津波と富士山噴火

では南海トラフについて言及しています。

磯田道史は来るべき南海トラフを調べるため

浜松に移り住んでいます。

 

 

 

大阪は

1707宝永津波

1854安政南海地震

2度の津波に襲われています。

磯田道史は5~6mの津波に警戒して

津波到着までに水門を閉めたり、

高所に避難しなくてはならない、としています。

 

 

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土砂崩れと高潮の

日本で頻繁に起こる災害についても

陰陽師である安倍晴明の晴明塚を取り上げて

古文書から対策を述べています。

 

 

 

1828シーボルト台風

1793寛政地震

1830文政京都地震

1854伊賀上野地震

など数多くの災害に触れています。

 

 

 

津波の悲惨さと歴史的証言

 

とくにリアルなのは

1946昭和南海地震で

磯田道史の母は徳島の出で2歳のときに

この津波に襲われました。

母は助かりますが、亡くなった方が大勢いるそうです。

 

俳優の森繁久彌もこの津波の被害に遭い、

貴重な証言と教訓を残しました。

 

 

東日本大震災にも触れています。

ビスマルクの

「賢者は歴史に学ぶ」

なわけです。

ぜひお読みになってください。

 

 

 

 

丁寧に書かれた良書です

 

非常にやさしい言葉でわかりやすく、

時に話ことばを用いながらリアルに書いています。

たいへん素晴らしい本でした。

みなさんにお勧めします。

 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。